【解説】常同行動とは 〜その3 常同行動への対応:学校の先生向け 〜

今回は常同行動〜その3学校の先生向けです〜(。・∀・。)

研究面だけなく、せっかくなので、ぺぇさんの「常同行動の対応について」の意見を書いておきましょう。
(解説とありますが&どちらかと言うと学校の先生向けですが、これが全てではないと思うのであくまで参考程度に)

 まだ読んでない方のためにリンク貼っておきますね。
→→ その① 〜その1「常同行動」ってどんなものがあるの?〜
→→ その② 〜その2 常同行動は実はあんまり解明されていない〜  
   


常同行動への理解と対応

 一昔前は、どうすれば常同行動がなくなるか、減らせるかとういうことに関心が集まったようですが、今はそうした考えはあまりないように感じます。

というより、
むしろ「無理に止めない」という方が主流なのではないかなと思います。
(言葉をかけたり、活動を促したりはしますよ(。・∀・。))

自閉症の特徴として広く知られたことが1点と、下手に介入するとかえって行動が「強化」される恐れがあることなどが理由ではないかと思います。(最後に書きますが、介入が必要なものもあります)


 実際、自閉症スペクトラムの入門書なんかでも、特に対応の仕方として特段記載がないことも多いように思われます…ぺぇさんの知るかぎりですが(;・∀・)…

あ!

でも「無理な課題を与えるからだ」のような説明がたま〜にありますね。

課題に取り組む時に出やすい?


 自閉症の子どもとぺぇさんが関わる時も、課題に取り組もうとした時に、たしかに常同行動が出ることは経験上もあります・・・が!

 子どもと関係がしっかりできていると、「あ!嫌なんだねΣ(・∀・;)」とすぐに気づきます。というか①嫌な気持ちが表情に全力で出ている、②常同行動が強め、③常同行動の頻度が多い、などよく見ていると分かるし、課題に取り組む前に気づくこともあります

 こうした常同行動を目の当たりにすると、「NOサイン」であったり、嫌な気持ちを鎮めようとしている…と、思いますね。こうした時は、常同行動を無理に抑えるのではなく、子どもとの関係にもよりますが、「交渉」したり、課題のココまでは頑張ると約束したり…いろいろですw

 常同行動だけの話ではありませんが、要は関係の中でのやりとりを通して、「着地点」を調整していきます。課題に取り組んでほしいのはもちろんですが、むしろこの過程で、自己調整することを経験してほしいなと、ぺぇさんは思います。

・・・という一方で!


「本人、暇してるかもしれないからやること与えろ」みたいな説明もそういえばありますね…( ゚д゚)

 依然として、常同行動は「邪魔なもの!!」と主張する方もいます。常同行動なんてしている時間がもったいない…というのが主な理由だそうですね。大体、その対応例が、「簡単な課題でいいから与えろ。作業でもいいから」というのが書いてあります。自分の内側に意識が向いているから、その隙をあたえるなというものです。

自分の感覚を循環させて完結している常同行動。その循環を少しでも外に向けるように仕向ける工夫を散りばめることはぺぇさんも賛成です。

・・・ですが、簡単な課題や作業を与えて一体何になるんでしょうか?

あくまでぺぇさんの経験上ですが、重度な知的障害を伴う自閉症の子どもほど、常同行動の時間や頻度が多いように思います。そうした子どもたちは、興味関心が自分の外に向きにくいことがぺぇさんの経験上では多いです。「常同行動」が「遊び」のひとつになってしまっていることもあります。

 そうした時は、もうあの手、この手で、これなら興味持ってくれるかなとか、外遊びに誘ったり、一緒にトランポリン跳んでみたり(相手を意識しながら取り組めることがいいですね)、子どもに無理のない範囲で全力アプローチします…少なくともぺぇさんなら。

 こうした子どもたちに「常同行動させないために課題を与える」のが正解とは思えません。支援者に小言のように指示を受けながら、子どもがイライラしている姿しか浮かびませんね……残念ながら。

「やることを与える」より、一緒になって関係の中から「その子が興味関心を広げるきっかけ」を作ってほしいです…コッチの方がはるかに大変ですがw

 ぺぇさんの始発点は「常同行動」をなくしてやろうというのではなく、興味が広がってほしいという思いからです。お間違えなくm(_ _)m

個人的には常同行動をなくそうというよりも、自閉症スペクトラムの特徴として理解し、本人・周囲が困っているような状況でなければ寛容に対応するのがよいと思います。


…ですが常同行動に対して介入が必要となるケースがあるのが難しいところです。


 特に「自分を傷つけるような恐れがある場合」や「大きく周囲に影響を与えるような場合」なんかですね。
なにか代わりとなる手段に移行したり、違う刺激を与えるなどですが、大変難しいと思います。むしろこうしたケースは応用行動分析などを用いながら「本当に常同行動か?」をスタートに考えたほうが近道な場合もあります。

 こうしたケースは専門家と相談の上、チーム一丸となって慎重に対応したほうが良いです。(。・ω・)ノ

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