【解説】自閉症スペクトラムの常同行動とは 〜その1「常同行動」ってどんなものがあるの?〜

今回の解説コーナーは「常同行動」です(。・∀・。)

常同行動とは


「常同行動」は自閉症スペクトラム(ASD)や知的障害のある人でよく見られるもので(あまり知られていませんが他の障害でも見られます)、体を揺すったり、手をヒラヒラしたりというのが代表的なものですね。

 常同行動は一般的にはこうした「一定のリズムで体を動かす」(律動性・反復性のある)行為を指します。

 ですが、研究者などによっては、「自傷行為」であったり、言葉・声を繰り返すという点で「発声の反復」を含めたり、「こだわり行動」(物を並べる行為・物を回すこと)なんかも含められるので注意が必要です。他にも、言語性のチックであったり、凝視、指しゃぶり、頭突き…なんかも含まれることがあります。

 (ぺぇさんは基本的には使い分けたらよいと考えますが、「自傷行為」か「常同行動」かの判別が難しいと感じるケースもあります。発声に関しても本当に常同行動なのかどうか、応用行動分析で前後のできごとを整理したり、周囲・環境との関係の中で考え判断したうえでかな…と思います。なんでも「常同行動」と捉えることは注意が必要だと思います。)


代表的な常同行動は分かりやすいのですが、その範囲をどこまで含めるのかとなると、
もう多種多様過ぎて「何がどこまで常同行動なのか?本質は何なのか?」という大変難しい問題となり、一律した定義というのが難しい現状にあります。

そのため「どんな時に常同行動が出やすいのか?」「なぜ常同行動が出るのか?その目的は?」という面からの研究でのアプローチも行われています。
どれも決定打とはなっていませんが、次回に少し紹介したいと思います(。・ω・)ノ

あと代表的なものから、少し分かりにくいもの、ぺぇさんがコレも常同行動じゃないかな?と思うものをいくつか紹介しておきます(。・∀・。)


・ロッキングと呼ばれる体を前後や左右に揺するもの
  ※タメがあってけっこうな勢い・力強いのもありますね。
   あと、前後左右はよく言われますが、歩きながら上半身を上下に動かす
   ような「上下」の動きもあるような気がします。
・クルクルまわる(その場)
・部屋をぐるっとまわる(何周も)
・少し進んで戻ってくる(直線的な動き)
・スキップのような感じで、ピョンと飛び出す
 (イスに座ってても飛び出すことがありますね)
・うなずき・頭をふる
・両手でほっぺをパシパシ叩く
・指先をはじく
・物で体の特定の部分をコンコンと叩く
・頭や太ももを叩く(けっこうな力でのケースもあります)
・頭の上に手を置いて、手のひらでパシパシ叩く
・手首をまわしたり、腕をふる
・手のひらをヒラヒラ(いろんなバリエーションがあります)
・くちびるを指で触れる
※これらがその他いろんな動作と複合的になって複雑な常同行動を見せることがありますね。
…また思いついたら、いろいろ書き足します(。・∀・。)

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