【解説】常同行動とは 〜その2 常同行動は実はあんまり解明されていない 〜

今回の解説コーナーは「常同行動〜その2〜」です(。・∀・。)

前回に自閉症スペクトラム(ASD)の常同行動の定義は難しいことを解説しました。
まだ読んでいない方はコチラへ → 〜その1 常同行動ってどんなものがあるの?〜

 正直今回のは【解説】とまでは言えませんが、「どんな時に常同行動が出やすいのか?」「なぜ常同行動が出るのか?その目的は?」という面からの研究アプローチについて少しだけ触れておきたいと思います。


常同行動研究の歴史

海外の常同行動に関する研究は1960年台〜1980年台に多く報告が行われています。

 はじめの方の研究ではやはり「目的がわからないパターン化された繰り返しの行動」という捉え方をされています。

そこで「どういった要因で常同行動が出るのか」という点での観測でアプローチが行われます。

「環境的な違いが要因ではないか?」
「緊張が高まる課題場面だからでは?」
「他者との関係が乏しいからではないか?」
「他人が関わろうとするからでは?」
「コミュニケーション能力と関係あるのでは?」
「覚醒状態に関係があるのか?」…などなどですね。

いろんな報告が出てきましたが決定的・解明までは言えないようです。

もう一方で、上記とも関連しながら常同行動の果たしている役割にも注目されます。

「ストレスの発散?」
「外部からの刺激を遮断しようとしている?」
「刺激などを調整している?」
「常同行動によって感覚刺激を自分で入れている?」…などですね。


 常同行動については、皮膚感覚に関するものや、固有感覚・前庭感覚に関するものが多く、それらは自分自身で刺激を入れ続けることができ、自分の中でぐるぐる循環し続けることができます…ぺぇさんもそう思いす。
…ですが、それ以上のことは未だによく分かっていないというのが現状です。

_(┐「ε:)_ 近年はパタリと研究がすすんでないですね。

ぺぇさんが知らないだけなのか…(; ・`д・´)
脳・神経学、認知学などの学問がすすんで早く解明されないかな(;・∀・)
もう少し詳しく勉強したい学生さんなんかは一番下の論文を読まれると良いと思います。

…(。・∀・。)次回は常同行動の対応について、学校の先生向きに書きますね

関連記事

 ・ぺぇさんの常同行動
  ・ゆらゆら編   ・頭バシバシ

ー参考・引用文献ー

林(2000),自閉性障害児・者における常同行動の発現の要因,特殊教育学研究38 (3),39−46

高橋まゆみ・高橋実・堅田明義(1990),常同行動研究の動向と課題-主として「常同行 動」のメカニズムについて- ,特殊教育学研究28(1),41−49,

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