【解説】色覚特性3 〜学校での支援 カラー ユニバーサル デザイン〜

今回は学校の先生向けですね(。・∀・。)

前回に続き、色覚特性の話で、今回は学校に関することをまとめつつ、「困り感」「支援」について書きたいと思います。

前回の記事はコチラへ 
→→ その1〜色覚特性とは・ぺぇさんの色覚特性〜
→→ その2〜検査廃止によって生じた社会問題〜

色覚特性のある子どもの割合

色覚特性のある子どもって、どのくらいの割合でいると思いますか?

見え方の程度は様々なですが、男の子の方が多く、男子の20人に一人と言われています。

40人学級で半分が男子だと仮定すると、クラスに1人はいる計算になります。
案外、多いと思われた方の方が多いのではないでしょうか(;・∀・)

ぺぇさんもこの事実を知ったときは、「え?そんなに!?」と思いました。
そして「多くの場合、色覚特性で日常生活は困らない」というのが納得できませんでした。


色覚特性のある子どもは、そもそもホントに「困ってない」のか?


見え方の程度はそれぞれといえ、友だちとの小さな「ズレ」が積み重なっていたり、認知処理での負担があるんじゃないかと思っています。

・・・というのも、

ぺぇさんも大きな講習会なんかで、スクリーンに映し出された「文字の色」が分からない時があります。(たぶん、みんな見にくいんだろうけど、ぺぇさんはさらに見にくい…。)

「文字の色をかえてあるところはテストに出ます!!」…と言われても、
「どれだよ(;・∀・)…あれか?」となります。

結局、目を凝らしてよく見ているうちに、「あ!話しが進んでる」「次のスライドに行っちゃった」ってことがあります。

こんな感じで、小さく損しているというか、余計な労力(認知面での負荷といえますね)をかけているというか…こんな経験が色覚特性のある子どもには多いのではないかな?と思います。


これがひどくなると、色覚に関するところで大事なところを見落とすだけでなく、色に集中してい間に、「大事なことを聞き漏らしたり、要点がつかめなくなることがある」のでは?と思います。


「色覚特性だから」と分かっていれば本人も受け止められるかと思うのですが、本人が色覚特性と知らないあいだに、こうしたマイナス経験があると、「みんな分かっているのに、なんで自分だけ???」というように、自信をどんどん失っていきそうですよね。


学校での検査の是非について

ついでなんで、検査についての意見が分かれているようなので書いときますね(。・∀・。)

「いじめや差別につながる」から色覚検査に否定的な意見もありますね。
…だからと言って「色覚特性があることを知らないままでよい」なんていうのは、

ぺぇさんには、いくら考えても
「色覚特性のある子どもに自分の見え方について理解を深める場がなぜないの?」
「本人からすると早期に分かっていた方が良いのでは…重要な自分のアイデンティティの一部となり得ると思う」
「進路・就職に大きく影響があるケースがあるのに?」という点にたどり着きます。

クラスのみんなに言う必要はもちろんありませんが、その子が相談したい時に相談する体制は必要だと思います。
…みなさんはどう思いますか?(ー_ー;)

本題「カラーユニバーサルデザイン」 学校での支援について(。・ω・)ノ 


カラーユニバーサルデザインとは

最近は「授業のユニバーサルデザイン」という流行りもあってか、「カラーユニバーサルデザイン」という観点も学校の現場に少しずつ広まっているように思います。

ユニバーサルデザインとは、もともと建築の考え方で、障害のある人への配慮が他のみんなにも分かりやすい・使いやすいというものです。

それを授業の観点にも取り入れ、「障害のある子どもへの学びの支援が、他のクラスの子どもの理解にも役立つ」というのが、「授業のユニバーサルデザイン化」です。

そして、色覚特性の人への配色を配慮し、みんなが見やすいものを「カラーユニバーサルデザイン」といいます。

学校で困る場面

よく言わるのは、「黒板のチョークの色」で赤や青は見えづらいようですね。
(そもそも活躍する場面があまりなさそうですが、こうした色はみんなも見づらい。)

ただ最近のチョークは、色覚特性のある子どもも見えやすいようなチョークもあると聞いたことがありますね(。・∀・。)

他にも、線が細く&様々な色のあるグラフで、同じ色に見えるグラフがある。
理科の実験場面など…。
プリントの「赤」での添削が見えづらい…。
あと紅葉なんかの写生もね・・・。

などなどですが、最近はこうした学校現場の理解促進をねらった「書籍」もいくつか出ているので、詳しく勉強されたい方は、そちらでどうぞ。(。・ω・)ノ 


支援の在り方につていは、ちょっとした工夫でできます(。・∀・。)

① 単に「色」だけに情報を持たせない

ユニバーサルデザインの特徴としては、「多様な情報提示」が重要な要素となります。

ぺぇさんのブログにおいても、文字の色を替えているところには必ず(…忘れていなければ)アンダーラインを引き、太字にしています。

色が分からなくても、線が引いてあることによって「強調している」ということが分かります。(見出しで背景色をつけているところは、ただの雰囲気ですw)

より丁寧に対応しようとするのであれば」、色の他にも「フォントを変える」「フォントサイズを変える」「斜体にする」…などなどの、多様な要素を組み合わせることで、より丁寧な情報の提示になるかと思います。

学校での板書や、最近の電子黒板・スクリーンでも少し意識してあげるだけで、ずいぶん分かりやすくなると思います。

②線を太くする


あと、忘れがちなのが線を太くするだけで、色の視認性はあがるので、細いペンよりも、太めの方が認識しやすいケースもあります。


③苦手な色の組み合わせを避ける


これは色覚特性についての勉強が必要ですね。

最近では色覚特性のある人は、こんな感じで見えているというイメージ図もネットでたくさん出回っています。正確かどうかは、見え方には人それぞれ差があるので一概には言えませんが、なんとなくイメージはつきやすいかと(。・∀・。)

あと、色覚についてのシュミレーターのアプリなんかも出ていますね(。・ω・)ノ

色覚特性の子どもの見え方は「どんなふうに見えているのだろう」というのが、大きな一歩になると思います(。・∀・。)

その一歩に「疑似体験」という手は良いと思いますよ。

④最後に

少し古い資料ですが、学校の先生には一度、読んでおいてほしい文献です。

色覚に関する資料 文部科学省
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/2470/00004402/sikikaku.pdf

…あたりまえのことしか書いてないけどね(ー_ー;)
再確認!!

障害もそうですが、色覚特性についても理解が広がってほしいな〜と思うぺぇさんでした
(。・ω・)ノ


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